プロ野球選手のピッチャーの奥深さ

最終更新日 2025年4月29日

花形とも言えるピッチャー

プロ野球選手の中で最も目立つポジションはピッチャーです。

テレビ中継があれば、ピッチャーは終始画面を独り占めします。

強豪の打者を次々に三振に取っていけば、注目度も増します。

今では日本人がメジャーで活躍するのも当たり前の時代になっていますが、実は一番最初にメジャーに渡り、活躍した日本人選手もポジションはピッチャーでした。

野球の試合ではピッチャーが点数さえ取られなければ、負けることはありません。

そんな重要な役割を担うピッチャーですがプロとして通用するには、どのような才能が必要なのでしょうか。

順番に解説していきます。

まずピッチャーはストライクを取れるコントロールがなければなりません。

しかし、これは当然のことで少年野球のレベルならまだしも、コントロールが良いというだけでは素晴らしいピッチャーとは言えません。

コントロールが良く、且つ、球速が一定レベル以上に速い必要があります。

プロ野球選手は選球眼も並大抵のものではありませんので、どんなに素晴らしい球を投げても球速が遅いと打たれてしまいます。

コントロールと球速という最低限の条件が揃った上で、プロのレベルで良いピッチャーと評されるのが変化球のキレです。

変化球にはカーブやスライダーなど様々な種類が存在しますが、優れたピッチャーに共通するのは、フォークとチェンジアップがうまく使いこなせるという点にあります。

野球史に名前が残るような偉人と称される中日の山本昌のようなプロ野球選手は、大抵フォークで三振を多く奪ってきました。

→山本昌さんのブログはこちら

カーブやスライダーというのは、投げた瞬間にある程度球の軌道に癖があります。

よほど良い投球をしなければ、バッターに見破られてしまいます。

しかし、フォークというのは途中までまったくストレートと違いのない動きをします。

よってバッターはつい手を出してしまい、三振してしまいます。

その他の球種について

チェンジアップはフォークボールとは逆に、どの球とも違った動きをします。

フォークボールが途中までストレートに見えるのに対し、チェンジアップはカーブにもスライダーにも思えてしまいます。

打者の混乱を招く変化球として重宝されます。

日本では長年奪三振の王道は打者を追い込んでからのフォークといわれてきましたが、近年は変わってきました。

とくに野球の本場メジャーではフォークよりもチェンジアップが有効的に使われています。

チェンジアップはボールにスピンをかけずに投球します。

フォークの握り方は人差し指と中指の間にボールを挟む握り方で、これはほぼどのピッチャにも共通した球の起動になります。

しかし、チェンジアップの握り方はバリエーションが豊富で、親指と人差し指で円を描くように包み込む感じで握ったり、あるいは中指や薬指を話して握ったりと、ピッチャーによって変えることができます。

その目的も、バッターのタイミングをずらそうとするものから、空振りを誘うものまで様々です。

用途が多種多様ということはその分打者を混乱させることができるので、大事なシーンではフォークよりもチェンジアップを使うほうがアウトを取れる可能性が高くなるというわけです。

多くの変化球を使い分けるプロ野球選手のピッチャーにとって一番の不安要素は怪我です。

シーズンを通して、一般の人には到底真似出来ないような豪速球を投げ続けます。

変化球を投げるときは、指から腕にかけての筋にもストレートとは違った負担をかけることになります。

常人にしてみれば、それで肩が壊れないことのほうが不思議なくらいです。

怪我のリスクを抑えるための投げ方とは?

怪我のリスクを抑えるために、投げ方というのも長年研究されてきました。

最も高い位置から投げるオーバースローや、その逆のアンダースローなどがありますが、今プロ野球選手の中で最も主流な投げ方となっているのはスリークォーターです。

オーバースローのように身体を大幅に傾けたりせずに、安定した状態で投球ができます。

無理なく投げられるので、肩や肘にかかる負担も最小限で済みます。

軸を傾けないということは、力のかかり具合に無理がないので、ピッチャノー思い通りの球が投げやすくなります。

コントロールに定評のあるピッチャーというのはスリークォーターが多いといわれています。

上から投げ下ろすスタイルのピッチャーの場合、身体が傾くので抜けたときに上下にコントロールが乱れてしまいます。

しかし、軸の安定したスリークォーターは、球が手から離れるときのタイミングによって制球が乱れることはあっても、せいぜい左右のブレで済み、大きく外れてしまうことがありません。

ピッチャーの悪送球は、ランナーがいた場合に失点につながる恐れもあるので、この点は大変重要となります。

しかし、採用率の高い投法というのは打者にとっても研究と練習がしやすいというデメリットがあります。

これを逆手にとったのがアンダースローです。

アンダースローは球速や変化球の落差などでは他の投法に劣る場合が多いですが、投げられるピッチャーが少ないので、打者が練習できません。

よって、貴重な存在としての価値が上がるというわけです。

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